うつで休職中にするべき、たった一つのこと

2018-11-07

こんにちは、「うつ脱!」主宰の森耕一です。今回も、日本産業カウンセラー協会の産業カウンセラー 五十嵐 涼 先生に寄稿していただいた記事を掲載します。

~~~~うつで休職中にするべき、たった一つのこと~~~~
 
 …会社人事担当がホンネで語る『うつで休職したときに、しなければならないたった一つのこと』~休職期間は美しく過ごさなければならない~…

会社あるある!?休職のはじまり・・・

「バカヤロー!」
マグカップから溶け出す
あなたは、自分の部屋でそう叫ぶと、飲んでいたコーヒーのマグカップを床に叩きつけた。
鈍い音ともに転がるコーヒーカップ・・・
それでも心にのしかかるようなうつの重みは消えなかった。

「なぜ?なぜだ?なぜ俺が会社を休まなければならないんだ?
そう、やらなければならない仕事がある!そう、俺は仕事をするんだ!
でも・・・、
会社に行こうとしても玄関から外に出られない・・・ 動機が激しくなる・・・・
玄関を出ることができても電車で会社の最寄り駅まで行けず途中下車してしまう・・・ 
憂うつな気分が重くのしかかってきて気持ちが悪くなる・・・
こんなことは今までなかった。
会社に着くことができても、気分が憂うつで頭も回らず、仕事に集中できない、些細なミスをする、人の声が耳に入らない・・・
同僚から「お前、大丈夫か?」と声を掛けられる。そのうち会社を休むことが多くなる・・・
でも、家にいても何をするということもなく、うつうつとした気分に浸ったまま一日が終わる・・・
いったい、今の俺はどうなってるんだ?… これが《うつ》ってことなのか…」

昨日、上司の課長から休職を勧められたあなたは病院へ行き、診断書をもらい、抗うつ薬や安定剤を処方された。
診断書に書かれてあることは
『・・・抑うつ状態にあり、3か月の療養を要します・・・』

正直、主治医が何を言っているのかよくわからなかった。これからどうしたらよいか考えることで精一杯だった・・・

今日、課長に休職届と診断書を提出した。
「後のことは心配するな、休むんだ・・・」
課長にはそれだけ言われた。報告は会社の産業医だけでなく社長にまで行くらしい。
これまで一緒に仕事をしてきた仲間の視線が自分を憐れんでいるように思えた。

今、床に割れずに転がるコーヒーのマグカップを見つめていた。
「俺の心は粉々だよ・・・」

休職期間のはじめのはじまり

前回、うつや不安といった精神的な症状を抱えていても、休職期間はチャンスの期間ととらえるべきだ、といったお話をしました。
その続きのお話です。実はその前に、ぜひしていただきたいことがあります。

バスタブから溶け出るいかがでしたでしょうか?前述のストーリーは・・・

あなたの休職はどのようなかたちで開始しましたか?
このようなかたちでしょうか?
何が原因だったのでしょうか?
このような休職期間のはじまりは、ごくごく普通なケースのように思います。

うつなどの症状が酷いと、このような手続きさえ取れない状態になります。

会社に断りもなく、無断欠勤となり、会社からの連絡にも応答がない状態・・・
音信不通、行方不明・・・

会社はやむを得ず、実家の親御さんや、あるいは奥様に連絡するしかなく、そうすることを予め本人にメールで伝えると、ようやく連絡してきたりします。
こうした対応をしても連絡をもらえないこともありますが・・・

こうなると、会社や所属している部署の上司や仲間との人間関係さえ壊してしまいます。

このように言う上司さえいます。

「彼はもう要らない。出てこなくていい!
彼が持っている会社のノートパソコンさえ出てくればそれでいい!
仕事に必要なデータが入っているから・・・」

うつなどの体調不良で苦しく、辛い状態にあるのはわかります。
でも、あなたの行動がもとで、このようなことにならないように、注意しておきたいものです。

そして、休職期間においても、あなたがうつなどのメンタル不調を乗り切るため、たとえば、主治医の指導を守ること、処方された薬を正しく服用すること、会社からの指示連絡に適切に応答する姿勢を見せることは、あなたの心身の状態をリセットするとともに、最低限の規則正しい生活に戻します。そして、会社の上司や仲間の支持、支援を得ることができるでしょう。
これは、やがてあなたが復職し、また会社で活躍する段階にまで戻るために必要なことなのです。

メンタル不調であっても休職期間は美しく過ごす

PCが溶け出すあなたは、今、自分が会社で働いていないこと、あるいは会社の戦力となっていないことに、引け目、負い目を感じているかもしれません。
でも今のあなたの仕事は復職のための準備をすることなのです。
そして、こうしたあなたの取り組みは周りの人から見て、決して醜いものには見えません。しっかりした態度として受け入れてくれることでしょう。こうしたまず行わなければならないことに取り組まないことこそ醜い態度だと思います。美しい姿勢ではありません。

つまりは、気落ちして気力を失い不安を抱えてメンタル不調に苦しんでいても、「休職期間は美しく過ごさなければならない」
そのように思います。

では、どのような姿が美しいのか、具体的に見ていくことにします。

愚直な姿勢は美しい

あなたのメンタル不調の症状の改善には、休職中もまずは医師の指導による生活をおくること、そして処方された薬を正しく服薬することが必要です。

まず今の症状の改善が優先されます。
この部分は心療系の専門の医師に従うより他にありません。

ただ、その専門医といえども、あなたの症状の改善方法をすぐに見抜き、たちまちのうちに治すというようなことは、まずありません。

指導方法を変え、服薬する薬を変え、ということを行ないながら、ということが実際のところです。

こうなると、あなたは、焦りはじめ、この医者は大丈夫か?と、考えるかもしれません。
別な医者に診てもらった方がよいかもしれないと考え始めるかもしれません。

よほどのことがない限り、ここは辛抱が大切です。
次々と診てもらう医師を変える、いわゆる「ドクターショッピング」はやらない方が、メンタル不調からの回復を早め、結果として、休職期間を短縮し、早期に復職できる可能性が高くなると思います。

ネクタイで引きずるさらに、服薬を続けていくと、あなたは気分が良くなったり、楽になった感じがする時がやってきます。
ここで気をつけなければならないことは、「治ったと思わないこと」です。
間違っても、患者の自己判断で、服薬を勝手に止めてしまうことは、してはいけません。
すぐに、また、再発してメンタル不調の状態に戻りがちになります。

おそらく、病院、医師との付き合いは、あなたが考えているより長期間になります。
医者が、もう復職できますよ、と言っても、その後も医者の指導、服薬は続きます。
休職を終え復職したら、通院も服薬も終わり・・・そのように簡単にはいきません。
あなたが戦っている、メンタル不調とは、そういう相手なのです。

医師から、「もう来なくていいから」と言われるまで通院するぐらいの気持ちで、愚直なまでに実行していきましょう。
もしかすると、心無い人から、随分長くかかるねえ・・・とか、いつまで通院するの、などと言われるかもしれません。
しかし、医学的に必要な対応は徹底的に行うべきだと思います。

この徹底的に愚直な姿勢は美しいと思います。

真摯な姿勢は美しい

あなたがいずれ今の会社に復職するという気持ちがあるのであれば、会社との繋がりを、縁を切ってはいけません。
疎遠な関係になってはいけないのです。

休職開始直後、精神的に不安定な症状に苦しんでいても、おそらく会社の上司や仲間からさまざまな照会、質問が投げかけられます。

そしてその時のあなたの心身の調子はまさに絶不調のときです。
彼らは、彼らの仕事を行う上で必要なことをあなたにたずねてきています。
うつなどのメンタル不調のときに、このような照会、質問をされることは辛く、苦しいです。
でも、照会、質問する側も申し訳ないという気持ちがあることをわかっておきましょう。

ですから、あなたの症状については、予め会社の上司には話をして、たずねられたことにすぐには回答できないこともあることを説明しておきましょう。

しかし、可能であれば、こうした照会、質問には真摯に対応しましょう。(医師との相談が必要な場合があります)

こうした会社からの照会、質問が来るのは、おそらくは休職期間の初期だけです。

少し厳しい言い方をしますが、あなたがメンタル不調による休職で会社からいなくなっても、それこそ最初のうちはあなたのいた職場は混乱するかもしれませんが、やがて、会社の業務は何事もなかったように行われていくのです。これが現実です。

だからこそ、会社からの照会、質問があったら、丁寧に真面目に対応すべきだと思うのです。

こうした対応があれば、あなたが、うつ状態や不安状態からなかなか回復せず、休職期間が長引くようであっても、仲間として、「どうしている?」、「元気か?」、「待っているからな!」、「必ず戻ってこい!」など、気づかってくれます。

そのときに、会社の人との話の中で、辛かったら、辛いと言えばいい。回復に向かっているのであれば、待っていてくれ!と言えばいい、と思います。

決して、どうせ俺は忘れられた存在なのさ、などと考えてはいけません。そうした振る舞いはあなたの気持ちを相手に伝えることになります。

会社からの問いかけには可能な限り応対する。社員として、会社とのつながりをあなた自身で断たない振る舞いをすべきです。

こうした真摯な姿勢は美しいと思います。

次回は、「あなた自身と向き合うこと」についてお話したいと思います。とても大切なことです。

まとめ:「うつ」で休職したときに、しなければならないたった一つのこと

・ 自宅静養を始めるときの心の姿勢が肝心
◎ うつや不安といった不調を抱えていても、休職期間は美しく過ごす。
・ 愚直な姿勢は美しい=愚直に治療に専念する暮らし
・ 真摯な姿勢は美しい=会社と関係を真摯に保つ。

~~~~ 文責:産業カウンセラー:五十嵐 涼 ~~~~

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