「不完全主義」で不安とストレスから自由になる!
「失敗は許されない!」「完璧でなければならない!」という考えにとらわれて、いつも不安や心配にさいなまれていませんか?
「不完全主義」を身につけましょう!
完全主義を手放して、不安や恐れを手放し、不満やストレスから自由になるのです。
大事なプレゼンテーションや面接があるという日の前日、その準備をしている場面を想像してみてください。
そこであなたは「失敗は許されない!」と考えていませんか?
「上手く行かなかったらどうしようか?」とか「こんな質問をされたら上手く切り抜けられないんじゃないかな?」と、心配や不安で胸がいっぱいになっているでしょうか?
「気楽に行こうよ」とか「適当に済ませりゃいいよ」と他人に言われても、頭の中がいっぱいいっぱいで、他人の言葉が右の耳から左の耳に通り抜けてしまう?
あなたはそんなタイプではありませんか?
不完全主義のマインドセットを組み込む
完全主義は、人間に本来備わっている能力=今の瞬間をハッピーに生きる能力をブロックしてしまいます。
そんなブロックを徐々に手放して、不安感や恐怖感を解消し、今の幸福感を味わう心を育てましょう。
そのためにはあなたの頭の中にある固定観念を消し去って、次のようなマインドセットに組み替える必要があります。
- ● 現実に目を開く。
人間は、本来生まれつき間違いを起こす動物です。間違いを起こす可能性のない存在にはなり得ないのです。
うまくやっている人を周りから見ると、うまくいった事例だけに注目しがちですが、じつは、その裏は、はるかに高い確率で、間違いや失敗を重ねています。
小さな失敗を積み重ねることによってしか、成功はありえないのです。
つまり、成功している人は、 90%の失敗をしている人なのです。
成功者は、失敗のない完全な人間では全くないのです。
自分も、ミスをしたり失敗したりして当然なのです。
- ● 完璧さを自分に強いるのではなくて、自分の中の不完全さを受け入れる。
「失敗は許されない! 」という気持ちは硬く囚われていませんか?
しかし、その気持ちは、「人間は間違いをおかす動物であって、自分も人間なんだから間違いをおかす動物だ」という事実と矛盾してしまいます。
「人間なんだから失敗もするはずだ」と考えるほうが理にかなっているし、現実との矛盾もありません。
- ● 努力はするが、ミスや失敗をする自分も無条件に認める。
少しでも上手く出来るようになろういう努力は大切です。でも上手く出来きないときは、出来ない自分を受け入れることが、さらに重要です。
間違えたら、「間違えちゃった、ごめんなさい。でも人間だからね。今は自分を罰するのではなくて、この失敗から何を学ぶことができるかな? 」
と自分に言い聞かせるようにしましょう。
- ● 完璧ではない自分を積極的に受け入れましょう。
そうすればストレスを溜め込まず、不安や恐れを解き放って、幸福感を増進することができるのです。
そして自ずからやる気も上がり、能率よくスムーズに物事に取り組めるようになり、結果として成果も上がるようになるるものです。
完全主義から抜け出すための、 5つのエクササイズ
それでは、完全主義から抜け出すための、 5つのエクササイズを紹介しましょう。
1) 「完璧にやらなくちゃいけない!」とか「失敗は許されない!」と考えてしまって袋小路にはまり込んでしまうことはありませんか?
その状況を3つ書き出してください。
それぞれの状況について、 いつもの完全主義とは全く逆の「不完全主義」的なメッセージを自分自身に書いてみてください。
例:
完全主義の状況:プレゼンテーションを完璧に準備して話す内容もきっちり準備しておかなければならないと考えて、いつも前夜は徹夜作業で疲れ切ってしまう。
不完全主義のメッセージ: 「プレゼンはいつも相手の質問で話の展開が乱されてしまうのだから、問題点を3つ4つ挙げるだけにしておいて、成り行きで進めてもいい」
2) 間違えたら、 「学ばされるなぁ、成長させられるなぁ」と考える。 「 ありやぁ、間違えちゃったよ、まぁ、人間だからしゃぁないか。じゃあこれから間違いを減らすには何をすればいいのだろう? 」と自分に言い聞かせて、質問しましょう。
3) 間違えた!失敗した!と思っても、失敗した自分を無条件で受け入れましょう。間違いはただの間違いであって、自分自身が間違いという訳ではない、ということを再確認しましょう。
4) わざと毎日ちょっとしたミスをおかしてみましょう。
例えば、電話での質問に対して今日中に返事するよと答えていたのを、わざと翌日の朝に遅らせる。
あるいは、メールの文中の漢字を、わざと一字間違える。
それでも、破滅的な事態に発展するようなことは起こりません。そのことを身をもって経験しましょう。
5) 誰か他人の書類などに間違いを見つけたら、 「正常」と書き入れてみましょう。
他人の失敗や間違いを見て、自分もしていいはずの「モデル」あるいは「範例」としてみましょう。
「自分だけ《間違い禁止令》に縛られてるなんてありえない。」
「この人だって間違いを平気でしてるんだから自分だって失敗していいはず!」
と、自分に言い聞かせて、その人のミスにも自分のミスにも寛容になるチャンスです。
努力と「不完全主義」のバランス
結局、次の2つの指針があるのです。
(1) 一生懸命頑張って、人生を素晴らしいものにしようと努力すること
(2) 現実を見て、自分が完璧なることを期待しないで、間違えてしまったらそんな自分を許すこと
人生においてこの2つの方向は一見矛盾しているように見えるのですが、実は両方のバランス良く追いかけることが可能であり、また、そのほうが幸福感を得られやすいのです。
今この瞬間のこの状態を少しでも良くしようとする努力はしていきましょう。
しかし、完璧にならなければならない!ミスは絶対に許されない!という目標を実現する努力は、やめておいたほうが無難です。
完全主義を手放し「不完全主義」を身に着けるにはちょっとした努力が必要ですが、今この瞬間を楽しんで生きる幸福な生き方のためには、やってみる価値があるのです。
不完全主義!のまとめ
- 「失敗は許されない」と考える完全主義が今の瞬間の幸福をブロックする
- 現実に目を開く:人間は間違いを犯す動物
- 努力はするが、間違いや失敗も無条件に受け入れる
- 失敗は学びのチャンスととらえる
- 他人もミスも「正常」と許容して、自分にも他人にも寛容になる
- 努力することと「不完全主義」を両立させる
- 「不完全主義」を身につければ幸福感が増し成果もあがる