真向法:心に効くストレッチ

2014-09-12

真向法(まっこうほう)と呼ばれる、非常にシンプルなストレッチ法があります。日本で開発された、床の上で座って行うストレッチ体操です。
真向法では、4つの型の動作だけで、特に体幹や下半身に働きかけ、動きを柔軟にし血行を良くします。これによって、ストレスに晒され続けたり「うつ」状態が長く続いたりすると失われがちな、体幹や下半身の感覚を取り戻すのに役立ち、それが、心の健康を回復する助けになります。

本来、真向法は「うつ」状態の改善や回復などのメンタルな健康のために考え出されたものではありません。しかし一つひとつの動きをマインドフルに行うことで、心の健康を回復するきっかけにすることができます。マインドフルというのは、リラックスしながら今ここで経験している事柄や感覚だけに集中する心の姿勢を言います。
また、真向法は、先の記事で紹介した「瞑想法」を行う前の準備運動として、とても相性が良いので、ぜひとも覚えておきたいストレッチ法です。

それでは早速始めてみましょう。

1) 足を合わせて上体倒し 10回

makkoho1① 最初の姿勢は、床の上に座り、両足を揃え、両膝を開いて床に近づけ、左右の足を合わせます。
足の裏はできるだけ上を向くように座ります。
背筋は垂直に伸ばしている状態。ここからスタートします。

② このまま、息を吐きながらゆっくり上体を前に傾けていき、上体を床に近づけます。腰から下だけを可動部分にして背骨は真っすぐのままを保ちましょう。

③ 倒しきったら、またゆっくり最初の位置(背筋が垂直の状態)に戻します。

④ この動作(①→②→③)を10回繰り返します。

(注意)

  • 無理に曲げて背骨が丸まってしまわないようにしましょう。
  • 背骨を真っ直ぐに保つことが大切です。

2) 両脚閉じて上体倒し 10回

makkoho2①最初の姿勢:床に座って、両脚をぴったりつけて揃え、真っ直ぐに前方に伸ばします。

足裏は床から垂直に立てます。背筋は真っ直ぐ垂直に。両方の手のひらは太ももの両脇にぴったりつけます。

②背筋は真っ直ぐ垂直を保ったまま、息を吐きながら、ゆっくりと上半身を前に傾けていきます。倒せるところまで倒します。

両手は上半身の傾きに応じて脚の両脇をスライドさせていき、倒しきったところで、両足の裏をつかみます。

③倒しきったら、またゆっくり最初の位置(背筋が床に垂直に立っている状態)に戻します。

④この動作(①-②-③)を10回繰り返します。

(注意)

  • 始めたばかりの頃は、身体がまだ固く、②で足裏をつかめるほど曲げられないかもしれません。朝起きたばかりの時も身体が固いかもしれません。無理をしないで楽に曲がるところまでにしておきましょう。
  • 上達して身体が柔らかくなってくると、②で前方に倒しきった時に顔が両膝につきますが、無理に顔を両膝に持ってくるという動きにならないように注意して下さい。
  • 無理に曲げると背骨のカーブが丸まってしまいます。背骨を真っ直ぐに保つことが大事です。無理なく曲げられる範囲で曲げましょう。
  • また、足裏が床に垂直なるように足首を鋭角に立てて下さい。

アキレス腱と足の後ろの筋肉が伸びるのを意識しましょう。

3) 開脚して上体倒し 10回

makkoho3①最初の姿勢は、床の上に座って、両脚を真っ直ぐ伸ばしたまま、できれば90度以上楽に開けるところまで、大きく開きます。
足裏は床から垂直に立て、背筋も真っ直ぐ垂直になるようにします。両手のひらは太ももの上に置きます。

②背筋は真っ直ぐを保ったまま、息を吐きながら、ゆっくりと上半身を前に傾けていきます。倒せるところまで倒します。
両手は上半身の傾きに応じて両脚の間を前方にスライドさせていきます。

③倒しきったら、またゆっくり最初の位置(背筋が床に垂直に立っている状態)に戻します。

④以上の動作(①-②-③)を10回繰り返します。

(注意)

  • 上達して身体が柔らかくなってくると、②で前方に倒しきった時に顔が床につきますが、無理に顔を床に持ってくるという動きにならないように注意して下さい。
  • 背筋を真っ直ぐに保つことが大事です。無理なく曲げられる範囲で曲げましょう。

1)-3)の繰り返し 2-3回

1)-3)のセットを、2回~3回繰り返します。

  • この時、同じペースで、ゆっくりと、身体の感覚を十分に味わいながら繰り返しましょう。
  • 1回目のセットで、身体が固くて、曲げや伸びが不十分でも、2回目のセットからは、少しずつ身体が柔らかくなり、曲げや伸びがより深くできるでしょう。

4) 仕上げ:正座→割り座から上体を後ろへ倒す

makkoho4①まず、床の上に正座します。この時背筋を伸ばし、足の甲がお尻の下で体重を受けてしっかり伸びきっているのを十分に意識して下さい。
②お尻を少し浮かせて、両方のかかとをお尻の下から外側に出し、お尻を床の上に落とします。これは割り座と呼ばれる座り方です。

③割り座の姿勢から上半身を後ろに倒します。片肘あるいは両肘を床につきながらで構いません。

④頭と肩が床についたら、両腕を頭の上方に向けて真っ直ぐ伸ばします。全身の筋肉を完全に緩めましょう。

⑤太ももの全面から下腹の筋肉が伸びきっているのを感じます。両脇から肩にかけて、更に両腕の筋肉が伸びきっているのを感じます。また背筋も伸びきっているのを感じます。

⑥この伸びきった姿勢のまま、30秒から60秒じっと同じ姿勢を保ちましょう。

(注意)

  • ②③④の動作に自信がない人や、腰や背中に痛みが生じて上体を後ろに倒せない人は、背中や腰の後ろにクッションを置いてやってみましょう。最初は厚めに、慣れてきたら次第に薄くしていきます。
  • それでも痛みが激しく上体を倒せない人は、無理をせず、1)~3)の動作だけを繰り返して、数週間から数カ月後、身体が十分に柔らかくなってきてから、この4)の動作を試して下さい。
  • 特に、腰痛のある人はこの動作は注意して行って下さい。無理の無いように徐々に慣れていくようにしましょう。

真向法を毎日の習慣に

以上のように、1)~3)の動作を2-3回繰り返し、最後に4)の動作で締めくくるのが、真向法の1セッションです。これを毎日、できれば朝夕2回行なえば理想的です。

最初のうちは、まだまだ身体が固く、思うように伸びきることができないかも知れませんが、気楽に気長に無理をしないで続けることが大切です。

数週間から数ヶ月間、毎日この真向法を続けていると、身体が徐々に柔らかくなり、1)~3)の動作がより深くできるようになり、痛みも少なくなってきます。

また4)の動作もクッション無しでもできるようになり、更に、体全体でとてもリラックスした感覚を味わうことができるでしょう。

気分障害を改善して感覚を取り戻す

筋肉を伸ばしきった後、筋肉を元の状態に戻すと、そこに新しい血液が流れ込みます。血管が拡張し、血流が良くなるのです。
血流が良いと、脳はそれをあたかも気分が良い時のように解釈し、神経伝達物質の分泌が促されることになるのです。つまり、筋肉を伸ばしきることが、気分や感情を司る脳内の回路に働きかけて、「気分・感情」の障害を改善する回路が形作られていくのです。

「うつ」状態やうつ病の症状として、感覚が感覚として感じられない、というものがありますが、筋肉が伸びきった時の感覚や、筋肉が元に戻った時の感覚に意識を集中することで、脳内の神経回路を活性化し、そこに伸びや痛みや快さの感覚を取り戻すことができてくるのです。

これを意識しながら、それぞれの動作とそこで得られる感覚を楽しみましょう。

まとめ:真向法:心に効くストレッチ

  • 1) 足を合わせて上体倒し 10回
  • 2) 両脚閉じて上体倒し 10回
  • 3) 開脚して上体倒し 10回
  • 4) 仕上げ:正座→割り座から上体を後ろへ倒す
  • 真向法を毎日の習慣に
  • 気分障害を改善して感覚を取り戻す

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